外国人社員の在留期限は、雇用管理の中でも見落とすと影響の大きい項目です。期限を過ぎてしまえば、その方は働き続けることができなくなり、最悪の場合は不法残留となってしまいます。人事・労務のご担当者に向けて、在留期間更新許可申請のスケジュール感と会社側の準備を解説します。

申請できるのは期限の3か月前から

在留期間更新許可申請は、原則として在留期限の3か月前から受け付けられます。審査には一定の期間がかかるため、3か月前になったらすぐ動き出すのが理想です。

なお、期限までに申請を行えば、審査結果が出るまでの間(在留期限から最長2か月)は適法に在留・就労を続けられる特例があります。とはいえ、これはあくまで安全弁です。更新が不許可となるリスクも踏まえ、余裕を持った申請をおすすめします。

会社の「カテゴリー」で提出書類が変わる

「技術・人文知識・国際業務」などの就労資格では、所属する企業の規模等に応じてカテゴリー1〜4に区分され、カテゴリーによって求められる書類の量が大きく変わります。上場企業などは提出書類がかなり簡素化される一方、設立間もない会社や小規模な会社では、事業の安定性・継続性を示す資料まで求められます。

会社側で準備することが多い書類の例:

  • 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるもの)
  • 登記事項証明書、会社案内、決算文書(カテゴリーによる)
  • 在職証明書、給与明細など本人の稼働状況を示す資料

自社がどのカテゴリーにあたるか、どこまで書類が必要かは判断に迷いやすいところです。※具体的な必要書類は改定されることがあるため、最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイトでご確認ください。

前回の申請から状況が変わっていませんか

更新は「前回と同じ書類を出せば通る」手続きではありません。次のような変化があった場合、審査での確認が丁寧になります。

  • 転職・部署異動——職務内容が在留資格の範囲内か、改めて確認が必要です
  • 昇進・降格・減給——報酬水準は「日本人と同等以上」が求められます
  • 休職や長期の海外滞在——稼働実態や納税状況の説明を求められることがあります
  • 会社側の変化——本店移転、商号変更、業績悪化なども影響することがあります

このような事情がある場合は、申請前に一度立ち止まって、説明資料を用意しておくのが安全です。

まとめ

  • 在留期限の3か月前に社内アラートが上がる仕組みをつくる
  • 会社のカテゴリーを把握し、毎年の法定調書合計表を保管しておく
  • 転職・昇進・休職など前回申請からの変化は、事前に説明の準備を

複数の外国人社員を抱える企業では、期限管理そのものを外部に任せてしまうのも一つの方法です。当事務所では月額制の相談顧問として、更新期限の管理を含めた継続的なサポートも承ります。


※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する法的助言ではありません。具体的なお手続きについては、お問い合わせフォームよりご相談ください。