海外から人材や留学生を呼び寄せる際の在留資格認定証明書(COE)交付申請に、新しい必須書類が加わっています。入国前結核スクリーニングによる「結核非発病証明書」です。対象国の方の呼び寄せを予定している企業・教育機関のご担当者は、募集・採用のスケジュールに直結する話ですので、ぜひ押さえておいてください。

制度の概要

出入国在留管理庁が厚生労働省・外務省と協議のうえ実施している制度で、対象国の国籍を持ち、中長期在留者として日本に在留しようとする方(就労・留学など。特定活動告示53号・54号を含む)は、COE申請の際に、日本国政府が指定した対象国所在の医療機関が発行する結核非発病証明書の提出が義務付けられます。

対象国は次の6か国です。

  • フィリピン・ネパール——2025年(令和7年)6月23日以降の申請から適用
  • ベトナム——2025年(令和7年)9月1日以降の申請から適用
  • インドネシア・ミャンマー・中国——開始時期は未定(今後の発表に注意が必要です)

証明書の要件——ここを間違えると出し直しに

  1. 指定医療機関の発行であること——どの病院の診断書でもよいわけではありません。日本国政府が指定した、対象国に所在する医療機関が発行した証明書である必要があります。指定医療機関のリストは入管庁・厚労省のウェブサイトで公表されています。
  2. 有効期限内であること——証明書は、原則として胸部レントゲン検査の実施日から180日以内が有効期限で、COE申請の時点で期限内である必要があります。検査を早く受けすぎると、申請準備に手間取っている間に期限が切れることもあり得ます。申請時期から逆算した受診計画が大切です。
  3. 写しの提出でも可——原本の国際郵送を待つ必要はなく、スキャンデータ等の写しで差し支えないとされています。

対象国籍でも「対象国の外」に住んでいる場合

対象国の国籍を持つ方で、現在の居住地が対象国以外の国・地域である場合は、現在の居住地の滞在許可証等の写しと説明書を提出します。このとき、在外公館で発給される「査証(ビザ)」は滞在許可証としては認められない点に注意が必要です。

提出がないと「不交付」に

合理的な理由なく結核非発病証明書の提出がない場合、COEは不交付処分となります。「あとから追完すればよい」という扱いではなく、申請の入口で必ず揃えるべき書類と考えてください。

実務スケジュールへの影響

対象国からの呼び寄せは、従来の流れに「本国での指定医療機関の受診」という工程が加わりました。

  1. 採用内定・入学決定
  2. 本国の指定医療機関で結核スクリーニング受診(予約が取りにくい地域・時期もあり得ます)
  3. 証明書の発行・データ送付
  4. COE申請(証明書が180日の期限内であることを確認)

とくに4月入学・4月入社など時期の決まった受け入れでは、この工程分だけ前倒しの準備が必要です。今後、中国などへの適用開始も予定されていますので、対象国の追加・開始時期の発表にもご注意ください。

最新の情報は、出入国在留管理庁のご案内および厚生労働省のページでご確認ください。

まとめ

  • 対象国(フィリピン・ネパール・ベトナム等)からの中長期の呼び寄せは、COE申請時に結核非発病証明書が必須
  • 証明書は「指定医療機関発行」かつ「レントゲン検査から180日以内」。写しで提出可
  • 提出がなければ不交付。受診の工程を織り込んだ逆算スケジュールを

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する法的助言ではありません。対象国・開始時期等は変更されることがあるため、最新の情報は出入国在留管理庁のウェブサイトでご確認ください。具体的なお手続きについては、お問い合わせフォームよりご相談ください。