通訳・翻訳や語学指導など、語学力を使って人と接する仕事は、在留資格「技術・人文知識・国際業務」(技人国)の定番の職務内容です。この分野について、入管庁が2026年(令和8年)4月から審査の考え方を明確化し、CEFR・B2相当の語学能力を有していることが前提とされました。採用する企業側にも関わる変更ですので、内容を整理します。
何が変わったのか
技人国は「一定水準以上の業務」に従事するための在留資格です。語学力を使う対人業務では、その語学力自体が「一定水準以上」であることが求められる、という考え方が公表されました。B2はヨーロッパ共通の語学力の6段階基準(CEFR)で上から3番目にあたり、業務で支障なく使えるレベルの目安です。この水準の語学力がない場合、通訳・翻訳等の業務に従事するものとは認められない、とされています。
日本語の場合の証明方法
業務で使う言語が日本語の場合、次のいずれかに該当すればB2相当と評価されます。
- 日本語能力試験(JLPT)N2以上
- BJTビジネス日本語能力テスト400点以上
- 中長期在留者として20年以上日本に在留していること
- 日本の大学を卒業、または専修学校の専門課程等を修了していること(専攻と業務内容の関連性が必要)
- 日本の義務教育を修了し高等学校を卒業していること
日本語以外の言語の場合
- その言語が申請人の母国語または公用語であること
- その言語の試験でB2以上が証明されていること(証明書等にCEFR表示があるものに限る)
- 上記に当てはまらない場合は、業務上必要な語学力があると明らかに評価できる合理的な理由の説明
カテゴリー3・4の企業は証明資料の提出が必要
所属機関(勤務先)がカテゴリー3または4に該当する場合は、申請時に語学能力を証明する資料の提出が求められます。カテゴリー1・2の企業でも、審査の過程で提出を求められる可能性があるとされています。
企業側への影響
通訳・翻訳を職務内容として外国人を採用する場合、これまで以上に「本当にその語学力があるか」が審査で確認されます。採用選考の段階で試験の合格証明などを確認しておくと、申請も更新もスムーズです。すでに在留中の方も、次回の更新時にこの基準で見られる可能性がありますので、証明書類を手元に揃えておくことをおすすめします。
まとめ
- 通訳・翻訳など語学を使う対人業務は、CEFR・B2相当の語学力が前提に
- 日本語ならJLPT N2以上・BJT400点以上・日本の大学卒業などで証明
- カテゴリー3・4の企業は申請時に証明資料の提出が必要
- 採用時の確認と、更新に備えた書類の準備を
当事務所では、外国人雇用に伴う在留資格の手続きについてご相談を承っています。自社のケースが気になる企業のご担当者様は、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する法的助言ではありません。制度の詳細や最新の運用は、出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。具体的なお手続きについては、お問い合わせフォームよりご相談ください。