外国人材の採用が決まったとき、「ビザの手続きはどれくらいかかるのか」「会社は何を用意すればいいのか」は、人事ご担当者が最初に知りたいことだと思います。当事務所にご依頼いただいた場合の標準的な流れを、スケジュール感とあわせてご紹介します。
全体の流れ
STEP 1 ご相談・見立て まず、採用予定の方の学歴・職歴と、任せる予定の職務内容をうかがいます。就労ビザは「出せば通る」ものではなく、学歴と職務の関連性や会社の受け入れ態勢によって見通しが変わるため、申請の前にこの見立てを行うことがいちばん重要です。場合によっては、職務内容の整理や、別の在留資格の検討をご提案することもあります。
STEP 2 お見積り・ご契約 見立てを踏まえて、手続きの内容と費用をご案内します。ご納得いただけたら委任契約を結び、着手します。
STEP 3 ヒアリング・資料収集 必要書類のリストをお渡しし、会社側・ご本人側それぞれで資料を集めていただきます。
- 会社側——登記事項証明書、決算文書、前年分の法定調書合計表、会社案内など(会社の規模=カテゴリーによって変わります)
- ご本人側——卒業証明書・成績証明書、履歴書、パスポート・在留カードの写しなど
海外の大学の卒業証明など、本国から取り寄せる書類は時間がかかりがちです。ここが全体のスケジュールを左右します。
STEP 4 申請書類・理由書の作成 集まった資料をもとに、申請書と立証資料を作成します。職務内容と学歴の関連性や、会社がその人材を必要とする理由は、理由書という書面で具体的に説明します。書類の質がそのまま審査の結果と速さに響く工程です。
STEP 5 申請(申請取次) 届出済みの申請取次行政書士が出入国在留管理局へ申請します。原則として、ご本人や会社の方が入管へ出向く必要はありません。
STEP 6 審査・追加資料への対応 審査中に入管から追加資料の提出を求められることがあります。指定された期限内に的確に応答することも、私たちの仕事です。
STEP 7 結果の受領 許可されると、海外からの呼び寄せ(COE)の場合は認定証明書が交付され、ご本人へ送付して現地で査証を取得します。変更・更新の場合は新しい在留カードを受領します。
審査期間の目安
あくまで一般的な目安ですが、在留期間更新・在留資格変更はおおむね2週間〜1か月程度、在留資格認定証明書(COE)は1〜3か月程度です。年度末(1〜3月)は入管が大変混み合い、通常より長くかかる傾向があります。
大切なのは、入社日・来日日を「許可が出てから」確定することです。とくに在留資格の変更が必要な転職者や、海外からの呼び寄せでは、許可前に勤務を開始することはできません。採用計画の段階から審査期間を織り込んでおくと、受け入れがスムーズになります。
会社側で早めに動けること
- 決算文書・法定調書合計表など手元にある書類の確保(毎年の保管をおすすめします)
- ご本人への本国書類(卒業証明等)の取り寄せ依頼
- 職務内容説明書の整理——「何をさせるか」が具体的であるほど、書類作成が速く正確になります
まとめ
- 流れは「見立て→契約→資料収集→書類作成→申請→審査→許可」
- 審査期間は更新・変更で2週間〜1か月、COEで1〜3か月が目安(時期により変動)
- 入社日・来日日は許可を前提に設計する。資料収集の早期着手が最大の時短
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する法的助言ではありません。具体的なお手続きについては、お問い合わせフォームよりご相談ください。