外国人の方を採用する企業の人事・労務ご担当者に向けて、内定から入社までに必ず確認しておきたいポイントをまとめました。就労できない方を働かせてしまうと、企業側も不法就労助長罪(3年以下の懲役・300万円以下の罰金等。2027年4月1日からは5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金へ引き上げ予定)に問われるおそれがあります。「知らなかった」では済まされないのがこの分野の怖いところです。
まず在留カードの4か所を確認する
在留カードは、日本に中長期在留する外国人の方に交付される身分証です。採用時には原本を提示してもらい、次の4か所を確認します。
- 在留資格——「技術・人文知識・国際業務」「日本人の配偶者等」など、その方が日本で行える活動の種類です。
- 就労制限の有無——「就労制限なし」「在留資格に基づく就労活動のみ可」「就労不可」のいずれかが記載されています。
- 在留期間(満了日)——期限が切れていないか。更新申請中の場合は裏面の記載も確認します。
- 資格外活動許可欄(裏面)——「就労不可」の方(留学生など)でも、資格外活動許可があれば週28時間以内のアルバイトが可能です。
「在留資格に基づく就労活動のみ可」の場合は職務内容との照合を
注意が必要なのはこの類型です。たとえば「技術・人文知識・国際業務」の方は、大学等での専攻や実務経験と関連する業務(エンジニア、翻訳・通訳、海外取引業務など)に従事できますが、現場作業や単純労働に従事することはできません。
採用予定のポジションの仕事内容が、その方の在留資格で認められる活動にあたるか——ここが外国人雇用のいちばんの分かれ目です。判断に迷う場合は、雇用契約の締結前にご相談いただくことをおすすめします。
在留カードの真正性の確認
残念ながら偽造在留カードは存在します。出入国在留管理庁が提供する「在留カード等番号失効情報照会」や、ICチップを読み取る「在留カード等読取アプリケーション」で確認できますので、採用フローに組み込んでおくと安心です。
雇入れ後に必要な届出
- 企業側:外国人雇用状況の届出(ハローワーク)。雇入れ時・離職時に必要です(雇用保険の被保険者となる場合は資格取得届と一体で行えます)。
- 本人側:転職で入社された方は、契約機関に関する届出を入管に提出する必要があります(14日以内)。会社として案内してあげると親切です。
まとめ
- 在留カードの「在留資格」「就労制限」「期限」「資格外活動許可」を原本で確認する
- 職務内容が在留資格の範囲内かどうかは、契約前に必ず精査する
- 偽造カード対策として公式の照会手段を使う
- 雇入れ後の届出(企業側・本人側)を忘れない
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する法的助言ではありません。具体的なお手続きについては、お問い合わせフォームよりご相談ください。