永住許可の審査基準を示す「永住許可に関するガイドライン」が、2026年(令和8年)2月24日付けで改訂されました。あわせて、今後の運用変更もいくつか予定されています。永住申請を考えている方が押さえておきたいポイントを整理します。

居住要件——10年のうち「就労資格等で引き続き5年以上」

原則として引き続き10年以上日本に在留していることに加え、そのうち就労資格または居住資格で引き続き5年以上在留していることが必要とされています。この「就労資格」から、在留資格「技能実習」と「特定技能1号」は除かれています。留学生として来日した方なら、就職して就労資格に変わってからの年数が5年のカウント対象になる、というイメージです。

納税・年金・保険は「期限内に納めたか」まで見られます

公的義務(納税、公的年金・公的医療保険の保険料の納付、入管法上の届出義務など)を適正に履行していることが求められます。改訂後のガイドラインでは、申請時点で納め終えていても、当初の納期限内に納付されていない場合は原則として消極的に評価されることが明記されました。「申請前にまとめて払えば大丈夫」とはいかない、ということです。日頃から期限内納付を積み重ねておくことが、いちばんの準備になります。

在留期間「3年」の経過措置が終わります

永住許可には、現在の在留資格で最長の在留期間をもって在留していることという要件があります。従来は経過措置として、在留期間「3年」を持っていれば「最長の在留期間」として扱われてきましたが、この経過措置は2027年(令和9年)3月31日までの間とされました。その時点で「3年」を有している方は、その在留期間内の初回の処分に限り従来どおり扱われます。今後は最長期間(多くの在留資格で「5年」)の取得が事実上の前提になっていく、という流れです。

2027年4月からは「永住者」の取消し運用も

永住許可の後も安心しきれない変更があります。公租公課(税金や社会保険料)の不払いによる「永住者」の在留資格取消しが、2027年(令和9年)4月から運用開始予定とされています。永住はゴールではなく、その後も納付義務をきちんと果たしていくことが前提になります。

まとめ

  • 10年の在留のうち、技能実習・特定技能1号を除く就労資格等で引き続き5年以上が必要
  • 納税・年金・保険は「納期限内の納付」が重視される。遅れての納付は消極評価
  • 在留期間「3年」でも申請できる経過措置は2027年3月31日まで
  • 永住取得後も、公租公課の不払いは在留資格取消しの対象になる予定

永住申請は、要件の確認と申請時期の見極めが結果を左右する手続きです。当事務所では永住許可申請のご相談を承っていますので、ご自身の場合にいつから申請できそうか気になる方は、お気軽にお問い合わせください。


※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の案件に関する法的助言ではありません。制度の詳細や最新の運用は、出入国在留管理庁のウェブサイト等でご確認ください。具体的なお手続きについては、お問い合わせフォームよりご相談ください。